公開日 2021年9月2日
更新日 2021年9月7日
近年暖冬の影響で、越冬するジャンボタニシ(和名:スクミリンゴガイ)が増えています。
秋期の石灰窒素散布、冬期の耕うんなどを組み合わせた防除対策で越冬の個体数を減らし、移植期の水稲被害を防ぎましょう。(地区等で防除に取り組めば、さらに効果的です。)
越冬したジャンボタニシは、移植後の稲に食害を発生させます。
ジャンボタニシ対策(春・夏編)はこちらをクリック!
【秋・冬編】ジャンボタニシ防除対策のポイント
秋期に石灰窒素の散布を行う(発生量が多い場合に実施)
秋期(9月~10月の収穫後)の水温が17℃以上の温かい時期に、ほ場に3~4日間湛水を保った後に殺貝効果のある石灰窒素を散布します。石灰窒素は窒素成分を含むため、翌年の施肥量を減らすなど調整が必要です。
【ワンポイント】
石灰窒素は魚毒性が高いので、田面水は絶対に水路に流さず、自然落水してください!
冬期の耕うんでジャンボタニシの越冬を防ぐ(前年に発生している場合は必ず実施)
耕うんにより、物理的な破砕を行うとともに、貝を厳寒期の寒風にさらすことで越冬を防ぎます。
土壌が乾燥した厳寒期(1~2月)に、トラクターの走行速度は遅くしてロータリーの回転を速くし、土壌を細かく砕くように耕うんします。
【ワンポイント】
作業後のトラクターに付着した泥には、ジャンボタニシが残っている可能性があります。作業後は必ず付着した泥を洗浄して下さい。洗浄していないトラクターで、ジャンボタニシが発生していないほ場での作業は避け、ジャンボタニシを持ち込まないようにしましょう。
冬期に水路の泥上げを行う(発生量が多い場合に実施)
ジャンボタニシは、ほ場の土中だけでなく用排水路等など水が残っているところでも越冬します。
冬期(主に1~2月)の殺貝効果の高い厳寒期に、用水路の泥上げを行います。
【ワンポイント】
堀り上げた泥は、ジャンボタニシの発生していないほ場へ持ち込まないようにしましょう。
被害防止対策リーフレット
被害対策の詳細については、下記のリーフレットもご覧ください。
農林水産省・大分県ジャンボタニシ被害防止対策リーフレット【秋冬編】[PDF:797KB]
<参考資料>こちらの資料も併せてご覧ください。
ジャンボタニシ用薬剤一覧(抜粋版)[PDF:189KB]
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